環境アセスメント

綿密な調査活動で環境保全

環境アセスメントとは?

環境アセスメントとは、開発事業の内容を決めるにあたって、それが環境にどのような影響を及ぼすかについて調査、予測、評価を行い、その結果を公表して国民、地方公共団体などから意見を聴き、それらを踏まえて環境の保全の観点からよりよい事業計画を作り上げていこうという制度です。

 

環境影響評価法や都道府県等で定められている環境影響評価条例では、以下の手法が取り入れられております。

  • 重大な環境影響を回避、低減するため、事業の位置や規模等を検討する早期の時点で、複数の計画案について環境への配慮を検討する制度(配慮書手続き)
  • 事業計画や地域環境の状況を踏まえ、環境アセスメントが必要な事業であるかを決定する制度(スクリーニング)
  • 把握する対象(大気、水質等)やその調査方法、及び影響評価方法を環境アセスメントの実施前に決定する制度(スコーピング)
  • 住民合意を意識した制度(公示・縦覧・説明会の開催)
  • 事業実施後(工事中や供用開始後)に、環境に及ぼす影響を把握するために行う調査(事後調査)
環境アセスメント(望遠鏡による観察・調査)
環境アセスメント(望遠鏡による観察・調査)
環境アセスメント(河川)
環境アセスメント(河川)

環境影響評価法・条例に基づくアセスメント

平成9年6月に、環境影響評価法が成立し、都道府県等においても環境影響評価条例が制定され、環境影響評価法では大規模な事業を、条例ではより小規模な事業も対象としています。

 

環境影響評価で検討対象となる環境要素は、公害から自然環境、さらに環境への負荷など幅広い環境分野にわたり、手続きには2~3年と長期間を要することから、環境影響評価の手続きをいかにスムーズに運ぶかが事業の進捗に大きく影響します。

 

環境影響評価において検討すべき環境要素は次のとおり幅広い分野にわたります。

  1. 大気環境(大気質・騒音・振動・悪臭ほか)
  2. 水環境(水質・底質・地下水ほか)
  3. 土壌環境他(地形・地質・地盤・土壌ほか)
  4. 植物・動物・生態系
  5. 景観・触れ合い活動の場
  6. 環境への負荷(廃棄物等・温室効果ガス等)
オオタカ
オオタカ

動植物調査

環境アセスメント、都市計画関連・自然公園法等の開発許可申請、地方自治体等の自然環境調査等を目的とした動物・植物調査を行います。

個体、個体群、植物群落の各オーダーや重要度に応じ、保存緑地の確保から保全施設の設置、類似環境への移植、さらに生育環境の多様性や連続性を意識した保全対象を提言します。

 

  1.動物調査方法

   ・哺乳類・爬虫類・両生類:目撃法、フィールドサイン法、トラップ法

   ・鳥類:ライセンス法、ポイントセンサス法(定点観測法)

   ・昆虫:スウィーピング法、ビーティング法、ライトトラップ法、ベイトトラップ法、任意採取法

   ・魚類:タモ網、投網、どう、セルびん等

   ・底生動物(ベントス):定量採取(サーバーネット)、ランダム採取 等

 

  2.植物調査方法

   ・植物相(フロラ)調査

   ・植生分布調査(コドラートによる組成調査)

   ・大径木調査

   ・レッドデータブックにおける絶滅危惧種等の希少種、貴重種調査 等

 

モリアオガエル
モリアオガエル
環境アセスメント(たぬき)
環境アセスメント(たぬき)

潜水調査

主に海域においてスキューバ潜水用具(ボンベ)を使用して、環境試料採取や各種生物の観察・撮影等を行います。

  • 海藻、海底土の採取
  • 付着生物調査
  • 各種生物分布調査

 

潜水調査
潜水調査